はじめての営業で緊張してる後輩に、優しくアドバイスする先輩OL。~立川心療内科マンガ

目次
◆ なぜ人は「悪口を書きたくなる」のか
仕事で緊張したとき、失敗したと感じたとき。
人はしばしば、心の中に強い不安や悔しさを抱え込みます。
そんなとき、ふと浮かぶのが
「誰かのせいにしたい」「外に吐き出したい」という気持ちです。
取引先の悪口を書きたくなる衝動も、そのひとつ。
心理学では、こうした行動を
感情の外在化(感情を外に出して処理しようとする反応)
として説明します。
心の中に溜まった緊張や怒りを、
そのまま抱え続けるのはとても苦しい。
そこで脳は、「外に出せば少し楽になるかもしれない」と判断するのです。
◆ 悪口を書くと、一瞬スッとする理由
実際、悪口を書いたり愚痴を吐いたりすると、
一時的に気分が軽くなることがあります。
もちろん、先輩の発言はほめられたことではありませんが、
心理学的には、感情を言葉にすることで
脳の緊張が下がり、ストレス反応が弱まる側面があるのも事実です。
不安や怒り、恥ずかしさといった感情は、
言語化されることで輪郭がはっきりし、
「正体の分からない不安」から「扱える感情」へと変わります。
この変化が、「少し楽になった」と感じる正体です。
◆ ただし、攻撃の形で出し続けると逆効果になる
問題は、その感情の出し方です。
心理学の研究では、
感情を外に出すこと自体はストレス軽減に役立つ一方で、
・特定の相手を繰り返し攻撃する
・怒りを煽る形で吐き出す
・現実の関係性を壊す形で続ける
こうした場合、
かえって怒りや不安が強まり、長引きやすいことが示されています。
つまり、
「一瞬スッとする」ことと
「本当に気持ちが整理される」ことは、同じではありません。
◆ 大切なのは「悪口を書くかどうか」ではない
ここで大事なのは、
「悪口を書くのは絶対にダメだ」と断じることではありません。
重要なのは、
・自分はいま何に緊張しているのか
・どんな感情を外に出したいのか
・その出口は自分を楽にしているか
を、一度立ち止まって考えることです。
感情を外に出す方法は、悪口だけではありません。
・紙に書いて捨てる
・信頼できる人に事実だけを話す
・「今日は緊張した」と記録する
こうした方法は、
感情を処理しながら、関係性を壊しにくい出口になります。
◆ 感情には「逃げ道」が必要
人は、不安や緊張を抱えたままでは前に進めません。
だからこそ、心には逃げ道が必要です。
悪口を書きたくなる気持ちは、
弱さではなく、人間として自然な反応です。
ただし、その出口をどこに作るかで、
その後の自分の楽さは大きく変わります。
今回の話、何か少しでも参考になることがあれば幸いです。
ここまで読んでくださって、本当にありがとうございました。
(完)



