太陽の輝きと比較してしまって、自分の本当の輝きに気がつかない女子。~立川心療内科マンガ

◆ 人はなぜ、つい他人と比べてしまうのか

人間はもともと、ひとりでは生きられない社会的な動物です。
私たちは長い進化の過程で、協力し合い、役割を分担し、集団の中で生き残る力を高めてきました。

その中で重要だったのが、「自分が集団のどこにいるか」を把握することです。
狩りが得意なのか、交渉が得意なのか、守られる側なのか。
こうした相対的な位置づけ(序列)を知ることは、生存戦略としてとても合理的でした。

その名残として、私たちは今でも無意識に他者と自分を比べてしまいます。

◆ 比較は自然だが、範囲が広がりすぎている

問題は、比較すること自体ではありません。
比較は本来、「近い集団の中」で行われるものでした。

しかし現代では、SNSやネットを通じて、

生活圏も、価値観も、努力量も
まったく異なる人たちが、常に目に入ってきます。

その結果、
「あのインフルエンサーと比べたら自分はダメだ」
「同年代なのに、あの人はこんなに成功している」

といった、生存とは無関係な比較まで日常的に行うようになってしまいました。

これは脳にとって、かなり過酷な環境です。

◆ 比較が行き過ぎると、何が起きるのか

心理学的には、他者比較が過剰になると、

・自己評価が不安定になる
・達成していることが見えなくなる
・常に「足りない点」ばかり探すようになる

といった傾向が強まります。

つまり、どれだけ頑張っても
「まだ足りない」「まだ上がいる」
という感覚から抜け出せなくなるのです。

◆ 比較の視点と並行して、「自分を見る視点」を持つ

ここで大切なのは、
比較をやめることではありません。

比較の視点しか持っていない状態が問題なのです。

そこで有効なのが、
「自分を評価するための、別の視点」を意識的に用意すること。

たとえば、

・今日できたこと
・少しでも前より楽になったこと
・誰かに感謝されたこと

こうした事実を、自分で言葉にして認識する習慣です。

その具体的な方法のひとつが、「ほめる日記」です。

これは特別なことを書く必要はなく、
「今日は5分でも机に向かえた」
「ちゃんと挨拶ができた」
「疲れていたけど無理をしなかった」
といった、小さな事実で十分です。

ポイントは、
評価ではなく記録として書くこと

比較の視点に加えて、
「自分の積み重ねを見る視点」を持てるようになると、
他人との比較に振り回されにくくなり、自己評価も少しずつ安定していきます。

自信とは、誰かと比べて勝ったときに生まれるものではなく、
自分の歩みを、自分で確認できるようになったときに育っていくものなのです。

◆まとめ

心理学的にも、
ポジティブな自己評価を言語化して繰り返すことは、自己効力感を高めることが知られています。

「自分はダメだ」という考えも、
実は“繰り返し思い出してきた結果”です。

ならば逆に、「ここはよかった」「今日はこれができた」
毎日少しずつ書き留めることで、脳の注目点は確実に変わっていきます。

自信は、突然生まれるものではありません。
比較だけに支配されない視点を、少しずつ育てた結果として、後からついてくるものです。

今回の話、何か少しでも参考になることがあれば幸いです。
ここまで読んでくださって、本当にありがとうございました。