「相手は普通でいい!」という人にたいして言いたいこと。~立川心療内科マンガ

◆ 条件で人を選ぼうとすると、なぜ苦しくなるのか

理想のパートナーを見つける際に
「顔・収入・知性・性格・将来性は最低でも普通以上」
と考えるのは、とても自然な発想です。

失敗したくない、後悔したくないという気持ちがあれば、
条件を細かく設定したくなるのは当然です。

しかし心理学的には、
条件が増えるほど、人は選べなくなりやすいことが知られています。

これは「選択過多」と呼ばれる現象で、
選択肢や評価軸が多すぎると、

・決められない
・決めても「これでよかったのか」と不安が残る
・「もっと良い選択があったのでは」と考え続けてしまう

といった状態に陥りやすくなります。

合理的に選んでいるつもりでも、
実際には満足度が下がってしまうのです。

◆ 「普通以上」を求めるほど、相性が見えなくなる

もう一つ重要なのは、「普通」という基準の曖昧さです。

普通以上、悪くない、条件はクリアしている。
それでも「なぜかしっくりこない」という感覚が残ることがあります。

これはおかしなことではありません。
人は本来、相手を点数の合計ではなく、
一緒に過ごしたときの感覚や相互作用で判断します。

・会話のテンポ
・安心感
・沈黙の居心地
・意見が違ったときの修復しやすさ

こうした要素は、条件表では測れません。

条件に意識を向けすぎると、
「この人と一緒にいる感覚」を感じ取る余地が小さくなってしまいます。

◆ まずは条件を外して、人に会ってみるという選択

そこで現実的なのが、
最初から条件でふるいにかけるのをやめるという考え方です。

理想像と照らし合わせる前に、
とにかく色々な人に会ってみる。

その中で、

「条件はさておき、一緒にいて一番楽だった」
「なぜかまた会いたいと思えた」

そう感じた相手との関係を、
いったん続けてみることに意味があります。

このとき大切なのが、
半年や一年など、あらかじめタイムリミットを決めておくことです。

期限を区切ることで、

・無限に比較し続ける状態を防げる
・「もっと良い人がいるかも」という思考から離れられる
・相手の長所も短所も含めて判断できる

ようになります。

漠然と「いい人がいたら…」と考えるより、
ずっと現実的な向き合い方です。

◆ まとめ

条件を持つこと自体が悪いわけではありません。
ただ、条件を出会いの入口にしてしまうと、
選べなくなり、関係も深まりにくくなります。

大切なのは、

・まず条件を脇に置いて人に会ってみること
・条件とは無関係に「一番合う」と感じた相手を選ぶこと
・半年〜一年という時間の中で関係を確かめてみること

完璧な条件を満たす相手を探すより、
「この人となら続けられそう」と思える感覚のほうが、
はるかに現実的で信頼できる判断基準
です。

今回の話、何か少しでも参考になることがあれば幸いです。
ここまで読んでくださって、本当にありがとうございました。