人生で後悔しない考え方~立川心療内科マンガ

◆ 人は「やらなかったこと」を強く後悔する
心理学では、後悔には大きく二種類あるとされています。
・行動した結果への後悔
・行動しなかったことへの後悔
この違いを明確に示したのが、アメリカの心理学者トーマス・ギロビッチらの研究です。
彼らの調査では、短期的には「やって失敗した後悔」が強く感じられる一方で、
長期的には「やらなかった後悔」のほうが圧倒的に残りやすいことが示されています。
挑戦しなかったこと、言わなかった一言、踏み出さなかった一歩。
それらは時間が経つほど「もしあの時…」という形で心に残り続けます。
◆ なぜ「やらなかった後悔」は消えにくいのか
理由のひとつは、人の想像力にあります。
行動しなかった場合、結果は確定しません。
そのため人は、
「もっとうまくいったかもしれない」
「幸せになれたかもしれない」
と、理想的な未来を何度も思い描いてしまいます。
心理学ではこれを反実仮想思考と呼びます。
現実には存在しない「もう一つの人生」を、頭の中で作り続けてしまうのです。
◆ 「正解を選ぶ」より「選んだ道を正解にする」
「“あっちにしときゃ良かった”という後悔」
も、まさにこの心理です。
しかし実際には、選ばなかった道が本当に良かったかどうかは誰にも分かりません。
心理学的にも、人は選択後に「選ばなかった選択肢を美化しやすい」ことが知られています。
だからこそ重要なのは、
完璧な選択をすることではなく、選んだ行動を積み重ねることです。
◆ 小さくても「実行した経験」は自信になる
行動すること自体には、もうひとつ大きな意味があります。
それは「自分は動ける」という感覚を育てることです。
これは心理学で自己効力感と呼ばれ、
小さな行動の積み重ねによって強まることが分かっています。
成功の有無よりも、
「やってみた」という経験そのものが、将来の選択を楽にしてくれるのです。
◆ 後悔しない人生とは、失敗しない人生ではない
後悔しない人生とは、
間違えない人生でも、完璧な人生でもありません。
「怖かったけどやってみた」
「迷ったけど一歩出た」
その積み重ねが、後になって自分を納得させてくれます。
父親の言葉は、
「正しく生きろ」ではなく、
「動いていいんだ」と伝えているように見えます。
今回の話、何か少しでも参考になることがあれば幸いです。
ここまで読んでくださって、本当にありがとうございました。
(完)



