テレビ局へのクレームに謝罪するスタッフ。~立川心療内科マンガ

◆ クレーム対応がつらい理由

クレーム対応がしんどい理由は、
内容そのものよりも
相手の感情の強さに巻き込まれてしまうからです。

・声が大きい
・言葉が強い
・感情が荒れている

こうした状況に直面すると、
こちらも無意識に早口になったり、
反論したくなったりしてしまいます。

しかし、それが事態を悪化させる原因になることも少なくありません。


◆ 正解は「ゆっくり・受け止める・提案する」

クレーム対応で最も有効なのは、
次の3ステップです。

◆ ① ゆっくり、スローペースで話を聞く

心理学では、人は興奮している相手に対して
スピードを落とした話し方をされると、感情が落ち着きやすい
ことが分かっています。

相手が早口で責めてきても、
こちらはあえて
・低めの声
・ゆっくりしたテンポ
・短い相づち

これだけで、相手の怒りは自然とトーンダウンしていきます。


◆ ② 『確かにそうですね』で受容を示す

次に大切なのが、
相手の感情を否定しないことです。

『確かにそうですね』
『そう感じられたのですね』

これは同意でも謝罪でもありません。
あくまで
感情の受容です。

心理学ではこれを『感情の承認』と呼び、
人は「分かってもらえた」と感じた瞬間、
攻撃モードから対話モードへ切り替わります。

逆に、
『それは違います』
『こちらに非はありません』
と最初に言ってしまうと、
相手の怒りは一気に強まります。


◆ ③ 落ち着いたあとに「提案」をする

相手の感情が少し落ち着いたら、
初めて『提案』を行います。

ポイントは、
解決策を押し付けないこと

『こういう対応であれば可能ですが、いかがでしょうか』
『こちらの方法でしたら対応できます』

選択肢として提示することで、
相手は『奪われた主導権を取り戻した』と感じ、
納得しやすくなります。


◆ クレームとカスハラの違いも忘れない

ただし、すべてを受け入れる必要はありません。

・人格否定
・脅迫
・過度な要求
・長時間の拘束

これらはクレームではなくカスタマーハラスメント(カスハラ)です。

受容するのは
『感情』までであって、
『理不尽な要求』までではありません。

線を引くことは、
自分と職場を守るために必要な行為です。


まとめ

クレーム対応の正解は、
言い負かすことでも、
すぐに解決策を出すことでもありません。

①ゆっくり話を聞く
②『確かにそうですね』で感情を受け止める
③落ち着いたあとに提案する

感情に対応してから、内容に対応するようにしましょう。

今回の話も、参考になれば幸いです。
ここまで読んでくださって、本当にありがとうございました。

(完)